大学生の時住んでたマンションの隣に、とんでもねーDQNオヤジが住んでた。
小学生の子供がいて、見た目は若い奥さんと3人暮らし。
DQNオヤジはどう見ても40代~って感じの老けたオヤジ。
実際は、オヤジが46歳で奥さんは31歳。
引っ越し当日、夕方に挨拶へ行くと奥さんが対応。
はぁ~いって扉が開いた瞬間、美人過ぎてキョドった記憶がある。
実はこの奥さんはノルウェーと日本人のハーフ。
髪は金髪じゃなかったけど、白い肌と目鼻立ちがクッキリした美人だった。
その日の夜、俺は荷物整理をしていたが、突然隣から怒鳴り声が炸裂してきた。
「ガタガタうるせぇーんだよ!このクソアマがぁ!」
「てめーコ×すぞ!ナメてんのか!こらぁー!」
うわぁ~ってテンションはガタ落ち。
どこかの粋がった中学生が、巻き舌でヤンキー口調をぶっ放してる感じ。
ドカン!と壁に何かが当たる音は聞こえるわ、女の「もうやめてってば!」という叫び声。
時間はもう0時を過ぎてたのに、強烈な怒鳴り声が30分ぐらい続いた。
勘弁してくれよ~ってマジで思ったが、こんな事が頻繁に起きるとは正直思って無かった。
学校が始まって俺も忙しい日々を過ごしていたが、2~3日に1回ペースで喧嘩が勃発。
喧嘩と言ってもほぼ男の怒鳴り声ばかりで、女はいつも「ヤメテ」という叫び声。
4月の終わり頃になって初めて他の住人(60代のオバチャン)と喋る機会があった。
すぐに「お隣大変でしょ」なんて言い出すから「そうなんですよぉ」と軽く愚痴った。
話によると隣の喧嘩はもう数年続いていて、それが嫌で俺が住んだ部屋は短期間で住人が出たり入ったりを繰り返すらしい。
不動産屋や大家が来て注意しても駄目で、みんな完全に諦めてるらしい。
オバチャン情報によると、DQNオヤジは建設会社で働くオヤジ。
歩き方も態度もヤンキー丸出しで、近所の人にも挨拶はせず、というより睨んでくるとか。
「あの奥さんやお子さんは可哀想よねぇ」
「息子さんはホントにイイ子なんだよ?」
「奥さんだって愛想も良くて礼儀正しい人だし」
とオバチャンは20分ほど喋りまくってた。
最後には「お兄さんも関わっちゃダメよ」なんて心配されちゃってた。
GWが終わってしばらくしたある土曜日、初めてDQNオヤジに遭遇した。
出掛けようとドアを開けた瞬間「んぁ!あぶねーな!この野郎!」と怒鳴られたw
丁度部屋の前を通過しそうになってたらしく、ドアが突然開いてぶつかりそうになったと。
「あぁ、スイマセン」と咄嗟に謝った。
でも「お前あぶねーんだよ、しっかりしろや!」と怒られた。
しかも顔を近付けてきて凄みながら。
昼間なのに酒臭くて最悪だった。
それからちょっとした夜、また隣から怒鳴り声が聞こえてきた。
またかよ・・・と窓を閉めたが、隣の窓が開いてるせいか五月蠅くて仕方が無い。
初めは部屋の中だったけど、途中から怒鳴り声が移動し、最後はベランダから聞こえてきた。
五月蠅過ぎてもうシャレにならん!と思った直後、いきなり何かが割れるような音がした。
えっ?えぇっっ?!と焦った俺がカーテンを開けて覗くと、隣との境にある非常用の箇所に穴が開いてた。
分かりますかね、あの足で蹴破る非常用出口みたいな場所です。
しばらく怒鳴り声が聞こえてから、オヤジは外に出て行きました。
だからベランダに出て穴を見ていると、奥さんが穴からこちらを覗き込みながら平謝り。
どうしましょう、これ、直りますか?本当にスミマセン、あぁ、どうしよう。
テンパっちゃってたので、大家に言えば修理はできると言っておいた。
部屋の中に戻って数分後、今度は玄関先に奥さんがやってきて、また平謝り連発。
「もう大丈夫ですよ、直してくれれば大丈夫ですから」
「あぁぁ、ゴメンなさい、本当にご迷惑ばかりお掛けして・・・」
それを機に、奥さんとは少しずつ喋る仲になっていった。
こんな美人と喋る機会はそう無い俺は、チャンスを見計らっては喋り掛ける日々。
ベランダで洗濯物を干している時なんて、最高のチャンス到来でした。
穴は段ボールで塞いだままだったので、ある時そこから部屋にお邪魔した。
「お茶でもどう?」なんて誘われた時は、マジで天にも昇る勢いでした。
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