しだいに明るくなってきた。
俺は男を確かめるべく、トイレに立った。
向かいながらあの影があった付近を見る。
いた!
あいつしかいない。
そこには1組のカップルが寝ていた。
いつも彼女がどこかに出掛ける時に出てくる友達の名前。
その女の子と彼氏。
トイレに行きながら思い出した。
あのカップルとはスノボーにも行っている。
温泉にだって行っている。
先月はその女友達の家で呑んで、酔ったから泊まると電話で言っていた。
もう頭の中が爆発しそうだった。
朝になりみんなが起き始めた。
全員で買っておいたパンを食べて、コーヒーを飲んだ。
『どうしたの?具合悪いの?』
彼女が俺に言った。
いつも通りの彼女。別にやましい感じもしない。
俺の勘違いだったのか。
俺は具合が悪いと言って、部屋に残った。
彼女も残ると言ったが、気にしないでイイからと言って出掛けさせた。
夕方に別荘を出て、彼女と俺は池袋の駅で車を降りた。
疲れているからと言って、俺は1人で家に帰った。
いつもと変わりない彼女。
どういう事だ。
疑心暗鬼になる。
それから2週間後、彼女が俺の部屋に来た。
この2週間、いてもたってもいられなかった。
そしてある情報をネットで見つけた。
彼女のメールがチェックできる方法
彼女がお風呂に入っている時に、俺はそれを実践する事にした。
彼女の暗証番号は予想が付く。
俺は何個かの暗証番号を試した。
その中のひとつがヒットして、彼女のメール設定の画面に辿り着いた。
詳しくは書けないが、そこで俺はある設定をした。
ネットでメールが見れる設定を。
続く
コメント