『んっ...ダメだってば...彼氏が...いるから...ねっ...あっ...』
おいおい...誰かがヤリ始めたのか?
そう思い、耳をそばだてた。
『はぁはぁ...くちょっ...くちょっ...イっ...ダメっ...』
完全にやり始めてる。
と思いながら聞いていて、心臓が止まりそうになった。
この声ってもしかして...
そうだ。彼女の声にしか聞こえない。
俺は薄眼を開けた。
すると真横で寝ていた彼女がいない。
目を凝らすと、ちょっと離れた端っこの方が動いている。
そこはちょうどみんなが寝ていない場所。
いろいろな物が入った箱や荷物があった場所。
クチョクチョという音。
チュポチュポという舌を絡ませる音。
彼女じゃないよな...
そんなわけないじゃん...
俺はドキドキしながら耳をそばだてていた。
しばらくするとゴソゴソと音がした。
俺は見えるはずもないのに、目を閉じて寝たふりを続けた。
すると隣に誰かがやってきた。
目を開けると彼女だった。
やっぱり彼女だったんだ。
何事も無かったかのように寝る彼女。
男は誰だったんだろう。
よく見ていると、右の方に動く影があった。
誰だ...あそこで寝ている男は...
っていうか、今回はみんなカップルしか来てないよな。
しかも女たちは全員高校生からの同級生で友達だろ。
友達の彼氏と浮気か?
そんな事はないよな...
友達の彼氏を寝取るなんて、しかもこの状況で。
入れてはいなかっただろうけど、入れる寸前まではやってた。
イヤがってもいなかった。
俺はドキドキしながら冷静に考えた。
彼女に限ってそんなわけない。
でも戻ってきたのは確実に彼女だったし。
冷静になっているつもりでも、頭が混乱してきて眠れなかった。
続く
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