「はい、お疲れ様です」
「どうだ?うちのは迷惑かけてないか?」
「いえいえ、私も楽しく観光させて頂いております。代わりますか?」
「あぁ~その前に、ちょっとイイか?」
「はい、大丈夫です」
「今夜はちょっと遅くなりそうなんだ、まぁ~あれだ、付き合いでな」
「はい・・・」
「だから夕飯まで付き合ってやってくれないか?」
「えぇ~それは大丈夫です」
「そうか、悪いな。それじゃうちのに代わってくれ」
恐らく一緒に行った女の子と、怪しい秘め事でもするんだろう。
電話を切った奥さんも、薄々感ずいているようだった。
夕食までとなると・・・どうしようかな・・・
「主人も遅いっていうし、うちで食べてく?」
「私はどちらでも構いません。ミキさんが決めて下さい」
「じゃ~いろいろ食材買って、おうちで食べよっか」
隣接するデパートでたくさんの高級食材を購入した。
シャンパンやワインも買って、合計4万のお買い上げ。
それを持って車で戻りました。
「お疲れさまぁ~。夕食の準備するから、シャワーでも浴びてきて」
「いやいや、それはちょっと・・・」
「イイからイイから、どうせできるまで時間かかるし」
促されて結局お風呂に入ってしまいました。
今まで入った事の無いようなデカいお風呂。
個人宅でこんなデカいお風呂なんてビックリだな・・・
返そうとして持ってきた奥さんのスエットに、また着替えました。
しばらくの間、料理をする奥さんと会話をしながら、グラスなどをセッティング。
手際が良いせいか、思っていたより早く準備が整いました。
出てきた料理は本当に美味しくて、ついついお酒も飲み過ぎてしまいました。
それでも前よりは飲んでいないので、少し酔っ払った程度。
それより奥さんが酔っ払っていました。
「今日も接待だとか言ってたけど、どうせ違うんでしょ?」
「いやぁ~ゴルフの接待だと思いますよ」
「だってゴルフならこんな遅くなるわけないもん」
「はぁ・・・その後に飲んだりするんじゃないでしょうか」
「どうだか・・・でもあの人どうせ出来ないか・・・あはっ」
悪戯っ子のように笑っている奥さん。
思わず吹き出してしまいそうでした。
あの時もたたなかったしな・・・
「もうあの人そんなに元気じゃないし、悪さもできないでしょ」
「へぇ~そうなんですか、いつも元気モリモリで仕事してるんですけどね」
「う~ん、それはそうだけど。もうここ数年ご無沙汰ぁ~みたいな♪」
酔っ払っているのか、どんどん過激な事を言い出す奥さん。
私も酔い始めたのを理由に、どんどん質問をしていきました。
「こんなに綺麗な奥さんがいるのにですか?」
「そぉ~なのぉ~。女の30代はほぉっておいちゃダメなのにね」
「そうなんですか?30代は違うんですか?」
「違うわよ~もうお子様じゃないんだから」
気が付けば二人で3本のワインを飲んでいました。
しかし時間はまだ20時過ぎ。
これは帰るべきか・・・それともお付き合いするべきか・・・
支店長は0時過ぎそうだって言ってたし・・・
22時過ぎぐらいに帰ろうかな・・・
「ちょっとアタシもシャワー浴びてきてイイ?」
「あっ・・・どうぞどうぞ。1人で飲んでますから気にしないで下さい」
つづく
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