さすがに何が何だか分からない状態になってしまい、どうして良いのか分かりませんでした。
煙草を吸ってビールを一気に飲み干し、冷静になろうと努力しました。
でもまったく落ち着くなんて無理な話でしたし、心臓がバクバクしていました。
立て続けに煙草を吸っていると、ある事を思い付いたんです。
もしかしてムービーなんてないよなって。
もうこの時点で恐る恐るって感じでした。
中身が見えないので1つ1つ確認していくのですが、結構な量があります。
そこで1番古いであろう写メの日付と新しい日付をもとに、チェックしてみる事にしました。
それはすぐに見つかりました。
ちょっとブレてはいますが、明らかに彼女がフェラしているムービーが。
短いムービーばかりでしたが、喘ぎまくってるムービーまであるんです。
無の状態でただひたすらムービーをチェックしてました。
衝撃的だったのは、運転席に座る玉井のチンコを舐めているムービーです。
見覚えのあるシャツを着ている彼女が、身を乗り出して舐めていました。
わざわざ玉井が彼女の髪を掻き上げているので、顔がモロに丸見えでした。
椅子からずり落ちそうなほど体から力が抜け、思わず頭を抱えてしまいました。
なんでこんな事になってるんだろうって。
こんな事ってあるかよって。
俺と2年も付き合ってたのに、その半分は会社の先輩でもある男と浮気してなんて。
そのままベッドに潜り込み、どん底の地獄を味わいました。
全く一睡もできぬまま朝になり、出勤する用意をしていて携帯に目が止まりました。
瞬間的に怒りが込み上げてきた俺は、そのまま携帯を叩き折ってしまいました。
出勤途中の電車の中や歩いている記憶すら飛び飛びで、気が付いた時には会社の机に座っていました。
どのぐらい座ってたのか分かりませんが、「よぉ~~お疲れぇ~~」と後ろから肩を叩かれて一気に覚醒しました。
玉井がぐったりした表情で声を掛けてきたんです。
「昨日送ってくれた?わりぃ~なぁ~。なんか俺携帯無くしたみたいでさ・・・」
もう体が勝手に反応してしまいました。
そのまま立ち上がった俺は玉井の胸倉を掴み、そのまま後ろのデスクに思いっ切り叩き付けていたんです。
周りは騒然としたらしく、すぐに近くにいた上司たちが止めに入ったようです。
凄い力で掴んでいた俺を3人がかりで羽交い絞めにし、玉井を離れた所に移動させてました。
その後部長やら上司3人のいる部屋に玉井と俺は呼ばれ、どうしたのか説明しろと言われました。
恥ずかしくて言えるわけありません。
俺はずっと無言でしたが、玉井はヘラヘラしたまま「分かんないっす」と連呼してました。
多分何かを察したんだと思います。
部長1人が部屋に残り、俺にも残れと言ってきました。
言いたくないのかもしれないけど、誰にも言わないよう処理するから言いなさいと。
黙っている俺に部長は優しく言ってきました。
お前と玉井のどちらかを解雇するなら、私はお前を残したいと思ってると。
このままじゃお前が解雇で、玉井が残る事になるんだぞと。
彼女も寝取られて終いには仕事まで奪われるのか?!
そう思ったら堰を切る様に、俺は彼女の事を喋ってしまいました。
そのまんを喋り終えた後、部長は溜息をついていました。
「お前もか・・・」って。
えっ?と聞き直すと、部長は吸っちゃいけない部屋なのに煙草を吸い出しました。
お前も吸っていいぞというので俺も吸いましたが。。
吸い終えた部長は、昔の話をしてきました。
俺が入社する1年前の話。
ある男が大学の時から付き合っていた彼女を、玉井に取られたっていう話。
2人は同期で一緒に仕事もしていたらしい。
偶然その事実を知った彼は、俺とは違って飲み屋で玉井を殴ったらしい。
一方的にボコボコにしたらしく、そのまま警察が来て連行。
理由はどうであれ、警察が介入してしまったせいで、その男はすぐに解雇。
残った玉井はシレーッとしていたが、その話を実は社内でも噂になったみたい。
玉井本人は「誰も知らないだろう」って思ってたらしいが、今いる同期以上の人間はみな知ってるという。
その後俺は異例の早さで違う部署に飛ばされたが、玉井はリストラ対象になってた。
今月になってリストラとなった玉井と入れ替わって、また俺は元の部署に戻りました。
全て部長が動いてくれたって数日後に聞いたんですけどね。
彼女とは浮気を知ったその日から連絡を入れてませんでした。
初めこそメールや電話がありましたが、それもすぐに無くなりました。
まぁ~そんなもんだろうなって思ってましたから、別にどうでもイイって感じで。
忘れようと努力していた先月末、彼女からメールが届きました。
玉井から聞いたんだと思います。
俺が殴りかかった事と携帯が無い事で、玉井も気が付いたと思うし。
彼女のメールはひたすら謝りの内容でした。
なんともエロくもない話で申し訳ないです。
吐き出したい気持ちと誰かに聞いて欲しい気持ちで、つい投稿してしまいました。
こんな楽しくも無い話に付き合ってくれて有難う。
これで投稿を終わります。
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