大学の時にほぼ4年間働いてたバイトがあった。日中はお洒落なカフェみたな店になり、夕方以降はお酒も出るカフェバーみたいなお店。昼と夜の客層が全然違うので面白いバイトだった。
俺は同じ高校の先輩がバイトを辞めるってことで代わりに入れてもらった。だからちょっと場違いというか、存在的にはちょっと浮いてたと自覚してる。なんせ東京のお洒落な街にある店ですから、バイト連中も都会っ子というか洒落た人ばかりだった。
まずは洋服選びから学び、髪型とかいろいろ周りを見て学習した。でも方言が出るので気にはなったが、それが逆に可愛いと女子には高評価だった。大学デビューって感じだね、完璧に。
そうやって頑張った理由はやっぱり女の子。そこのバイトには男もイケメンが多かったが、女の子がめちゃめちゃ可愛いのです。田舎じゃお目にかかれないレベルですわ。
可愛い系から美人タイプ、巨乳であざとい系もいる。もちろん彼氏もちゃんといて、人生を謳歌しまくってるリア充な連中です。学業もバイトも恋愛も充実しまくり男女ってヤツ。
そんな人たちの中にいるので、俺も気分はイイｗぜんぜんイケメンじゃないのに、一緒にいるとイケメンの仲間入りしてるような錯覚に陥る。だからあの頃の俺はイケ好かない勘違い野郎だったはず。
彼女すらいた経験もないのに、バイトで仕入れた情報を学校の友達にベラベラ喋るわけ、さも自分ごとのようにね。おんなは～みたいなホントイヤな野郎だったと思う。
そんなわけで本当に親しい友人も出来なかった。卒業して会った学生時代の友人はゼロですｗその頃の黒歴史を書いているわけです。
バイト先に同学年でめちゃめちゃイケメンな男子がいた。俳優の佐藤健ぽいイケメン。だからもうお客さんにもモテモテ。本人も幼少期からモテまくりだと自慢するほど。
その彼女もまた超可愛い。これが本気で超がつくほど可愛いのです。しかも中高大とミッション系の付属で、家もかなり裕福なお嬢様。生まれながらにして「持ってる」人達です。
恵まれた状況をイケメン君は理解してない。なんなら、もっと上を？みたいな感覚。芸能人とかモデルとか、そういう子達を狙う的な。現に遊んでたりもしてたみたい。
実際なんどか写真も見せてもらってる。おぉ～この子TVで見た事あるわ･･･って子とか、某グループのアイドルとかと一緒に飲んでる時の写真とか。
そういうのを薄っすら感じていた可愛い彼女。でも遊び馴れてるわけでもないから、強気に「アンタ何してんのよ！」ってブチ切れる事ができない。自分の中に溜め込んで精神的に疲労していく。
それを見て感じ取れていたので、でも彼女は同じバイトをしてる子でもないので、会うのは彼氏を迎えに来た時とかそれぐらい。だから話すこともあまりなかったんです。
そんな中でちょいちょい「あんまり気にしない方がイイよ」とか「溜め込むとよくないよ」とか会話の中で伝えてた。俺的にはこんな可愛い子と喋れるだけでめっちゃ嬉しい。
そして事件が起きる。
バイト先のオーナーは、その店以外にも数店舗経営してた。焼肉屋とか居酒屋とか。だから仕入れはまとめてドカンといく。なんかそれをイケメン君にお願いしたらしいのです。
普段はオーナーや責任ある人達がやる。まぁ当たり前だよね。でもその時はちょうど人もいなくて忙しくてどうにもこうにもだったらしい。しかもイケメン君には過去に何度か頼んでいたという。
でもそれは彼がまだ1年生の頃で、まだまだ真面目な性格が残っていた頃です。もう既に遊びまくりのイケメン君に変貌を遂げてからは、無断欠勤とか遅刻とか頻発してた。
それを他のバイト仲間がフォローしてただけ。それをオーナーは知らなかったらしい。
で･･･やっちゃったと。しかもそのままバイトまでバックレやがったのです。電話には出ないしバイト先にも出てこない。オーナーや店長連中はブチ切れまくり。
初めこそ「何かあったのでは？」と緊張が走った。独り暮らしだったから、まさかあの世に行ってないよな？みたいな心配です。でもすぐにそれは解消された。「さっきライン来てましたよ」ってバイトの女子が報告してくれたから。「今どうなってる？」と探りのラインだったらしい。
どうにか仕入れたが足りず、急遽店を休んだり高い価格で仕入れたり。その損害をイケメン君に負わせるか！って話にもなって大変だった。で、俺に「ちょっと家に行って来て」と。
バックレて3日が経過してた。俺は普通にバイトだったのに、時給はそのまま出すからというので、イケメン君の家に行ってみることにした。行ってビックリよ。
バイト先では大騒ぎだったから、さぞかしビビってると思っていた俺。でもぜんぜん。しかも彼女も部屋にいて、どう見てもセックスしてました？みたいな雰囲気。
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