俺の4つ上にいる先輩Nはかなり性格が悪い。
上にはペコペコ下には強気の、いかにもってタイプの先輩。
俺よりもっと下の子なんて1人辞めたぐらいイジメ抜かれてた。
そんな先輩だけど見た目はカッコイイから、他の部署にいる女の子ウケはマジイイ。
俺と同じ歳の彼女と同棲してるくせにツマミ食いばっかりしている。
この彼女ってのが同じ会社にいるんだけど、それはもう社内№1の呼び声高い女の子。
嫉妬も絡んで周りは嫌っているんだが、なぜか俺には誘いが来る。
俺もネチネチいつも言われてるからイヤなんだけどさ。
ある時2人で呑んでる時、酔っ払った勢いだと思うけどすげぇ~告白を聞いた。
俺の2つ上の先輩がいるんだけど、その人の彼女を食っちゃったって。
しかもその彼女ってのも社内にいて、最悪な事に彼女の同僚にあたる。
「彼氏の相談聞かされてさぁ~呑んでそのままヤッちゃったよ」
とニヤニヤしながら聞かされた。
やれ俺の方がチンコがデカいらしいとか、あいつは彼女をイカせたことないらしいとか。
その先輩には俺はお世話になってる方だったから、正直聞いててムカついた。
だけどこの話を先輩になんてできないし、思い出すたびにイライラしてた。
彼女のいない俺は年末年始、寮にいる事になった。
実家の皆さんが旅行に行くから、帰省するのは2日にして欲しいって言われて。
マジかよって思ってたらその嫌われ者のNから誘われた。
「どうせ1人なんだろ?うちでメシでも食ってけよ」
この余裕もムカつくんだけど先輩だから断れず伺う事になった。
一応手土産としてケーキと焼酎を持って、30日の夜行った。
彼女さんとは同期だから顔見知りだし、それでも先輩の手前遠慮しながら嫌な雰囲気。
先輩を酔わせてさっさと帰ろうと思って飲ませまくった。
作戦通り先輩はかなり酔ってきて、コタツだったからイビキをかいて寝始めた。
だから俺はそろそろと思って帰るよアピール。
そしたら彼女さんが俺に小声で言ってきた。
「この人、みっちゃんと親しいの?」
みっちゃんとは先輩がこの前ツマミ食いした女の子の事。
浮気バレちゃってるんじゃね?と内心ウキウキしながら、一応ウソをついておいた。
「なんか先月ぐらいからみっちゃんの態度がねぇ~・・・」
「気のせいじゃない?先輩カッコイイから妬まれてたりして」
「それは無いと思うんだけどさぁ~・・・」
俺が帰りたいアピールしてんのに、この彼女はさらに相談を始めた。
酔えば酔うほど相談が愚痴に変わり、俺は先輩の愚痴を聞かされるハメになった。
どうせ歩いて帰れる(徒歩20分)の距離だしと途中で諦めて、可愛い彼女さんの愚痴を聞いてた。
「そういえば俺にも女の子紹介してよ~」
「えぇ~~社内で?」
「どこでもイイ!綺麗系だったら・・・あと巨乳だったら・・・(笑)」
「ちょっと待ってねぇ~」
彼女さんはプリクラをバラバラと出してきて吟味し始めた。
途中で申し訳いが、彼女さん=ヨシミ(仮名)って事でヨロシクです。
この子なんかどう?あぁ~巨乳じゃないな・・・この子は?ダメ?・・・じゃこの子は?
真面目に選んでくれてるから無防備なのは分かるが、斜め横に座って身を乗り出してきてるからすげ~近距離。
プリクラ見せながら尋ねてくると、顔と顔の距離が30センチもないぐらい接近する。
意図的じゃないと分かっていても微妙に興奮してた。
モテないくせに注文の多い俺のリクエスト、当然該当する女の子は無し。
「じゃ~さぁ~欲求不満な子でもイイ!(笑)」
酔いに任せてそんな事を言ってみた。
そしたらそこから話が膨らみまくり。
このヨシミちゃんもそうなんだけど、実は周りの同僚は欲求不満ばっかりだと言いだした。
何でと聞くと
「付き合いが長くなるとさぁ~手抜きするんだよねぇ~男って」
「そんなもん?」
「そぉ~だよぉ~。キスすらしなかったって話も聞くし」
「マジで?キスに始まりキスで終わるんじゃないの?」
「それが付き合い長くなると無くなるんだよねぇ~」
「ヨシミちゃんも?」
「う~ん・・・アタシも(笑)」
続く
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