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CLUB GALとの夏③

その夜、僕は夢をみました。
クーラーをつけていても蒸し暑くて、なかなか寝付けなかったことを憶えていま
す。
それは現実と見まがうほどリアルな夢でした。

夢の中で、僕は体を縛られていました。
温泉宿の和室に、ほの暗い間接照明の灯りだけがともっています。
目の前の布団のうえに浴衣をはだけた女が横たわり、悩ましげに身をくねらせて
います。輝くような小麦色の肌にしっとりと汗をうかべたその女はもちろんエリ
カでした。

「・・・あッ・・・あッ・・・あッ・・・!」
せつなげに眉根をキュッと寄せ、たまらない甘い媚声をもらしながら、エリカは
なにかに太股の奥を吸われていました。見ると、それは一匹の猿でした。猿はエ
リカの太股の奥に毛むくじゃらの顔をうずめ、ねっとりとエリカの太股を撫でま
わしながら、あふれる蜜を音をたてて舐めては吸いたてていました。
「・・・・ああ、それだめッ・・・・!」
エリカはたまらない声をもらしながら猿の頭を太股から引き離そうとしますが、
舌はまるで吸いついたように離れません。エリカが身をくねらすたびに、浴衣か
らはだけた果実のような双乳がプルンッと音をたてるように揺れています。
「・・・はあああう・・・またいっちゃう・・・!!」
なにかを吸いたてるような淫らな音とともに、エリカは猿の頭を太股ではさみつ
けたまま泣くような悲鳴をあげながら二度三度と激しく腰をふりたてました。

ぐったりとからだを弛緩させたエリカの太股から顔をあげたのは、Eでした。猿
のからだをしたEの股間にはすでに赤黒いものが天上を突き上げんばかりにそそ
りたっていました。僕は大声をあげてわめきましたが、二人には聞こえないよう
でした。

目の前でエリカが、いまわしい猿のものを根元まで口にふくみ音をたててしゃぶ
っていました。その瞳はまるで霞がかかったようにうっとりと濡れて、ゾクッと
するような色香がありました。まるで、逞しくそそりたった獣の精力を賛美して
いるように見えました。
汗ばんで乱れた髪をかきあげ、悩ましく身をくねらせながらエリカは布団のうえ
に四つん這いになっていきます。まるで無言のうちにEと意思を交換しているよ
うでした。しっとりと汗ばんで小麦色に光る尻を、誘うように差し出すエリカ。
Eはその尻に顔を埋めていきました。
「・・・・やあああンッ!!」
アヌスをねぶられ、エリカは自分の指を噛みながらいやらしく上下に腰をふりた
てます。
「・・・もうだめ・・・もうきて・・おねがいもう・・・」
甘えっぽく尻をふってねだるエリカに吸いよせられるように、猿の赤黒いものが
ゆっくりと子宮の奥に入っていくのがわかりました。
「・・・はあああううンッ・・・!!」
たまらない声をもらしながら腰を敏感に跳ね上げさせるエリカ。
「・・・お前はおれのもんだ・・・」
Eの口から獣じみた呻き声が聞こえるとともにじっくりと腰が律動をはじめ、エ
リカの口からすすり泣くような声が洩れはじめました。
「・・あンッ・・あンッ・・いやンッ・・!」
パンッパンッという湿ったいやらしい音が部屋に響きました。
エリカのからだを引き寄せてうしろから抱きつくように双乳を揉みたて、玉の汗
のうかんだ背中に吸いついていくのが見えました。
「・・・ああ、すごいの・・・!!」
子宮の奥を何度も突かれまくったエリカはくずおれるように昇りつめていきまし
た。
とろけるようになったエリカを仰向けに横たえ、覆いかぶさるようにしてねっと
りと舌をからめながら延々と交わるのを、僕は静かにみつめていました。Eはい
つのまにか人間の姿に戻り、愛を囁きながらエリカの舌を吸っていました。エリ
カの長い脚が男の腰にからみついていくのが妙に生々しく印象に残っています。
いまわしいはずの光景でありながらそこには野生の美しさのようなものがあり、
僕は眼を離すことができませんでした。
不思議なことですが、そこにはどこか儀式めいた聖的な雰囲気さえありました。

エリカがEと結婚すると聞いたのは、その夏から約1年後のことでした。
クラブではもうエリカとマサコに出会うこともなくなり、Eにも会ったことはあ
りませんでした。DJの知り合いから聞いたのですが、Eは完全にエリカの尻に
敷かれており、夜遊びはまったくしていないとのこと。僕にはもう嫉妬の気持ち
はありませんでした。あの二人はなにかしら引力のようなものが働いていたのか
もしれません。

一度だけ、銀座の街でエリカを見かけたことがありました。
その美しさは以前にもまして艶やかに感じられ、僕はそこになぜか、女がもつ魔
性のようなものを感じました。

終わり
栄作氏からの投稿

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