それが先月用事があって地元に帰った時、高校時代の友人にバッタリ再開したんです。
昔は寂れてた駅周辺も、今じゃ劇的に変わっちゃってて、よくある地方都市みたい。
そこで居酒屋をオープンさせたらしく、当たりまくりでウハウハだとか言ってた。
早く逃げたくて「へぇ~~」と興味無さそうにしてたら、イイ情報教えてやろうか?と肩を組んできやがったんですよ。
「お前確かマユミと付き合ってたよな?」
「あぁ~昔ね」
「そのマユミが今何してるか知ってる?」
「しらねーよ、別れてから連絡取ってねーから」
「あいつさ・・・」
俺はそいつの話にドンドン釘付けになっていった。
マユミは第一志望どころかほぼ全滅して、浪人生活に突入してたらしい。
でも男と遊びまくっちゃって、笑えない学校しか受からなかったんだってさ。
親の反対かマユミの意思か知らんけど、そのままフリーターまっしぐら。
高校時代の面影なんて全く無い見た目になってて、フリーターからキャバ嬢へ。
お客とデキちゃって妊娠・・・出産・・・離婚で今に至るらしい。
絵に描いた様な転落人生らしい。
「んでな、そのマユミが今働いてるスナックがあるんだよ」
そいつは俺が教えてくれ!っていうかと勘違いしてた。
「へぇ~」と素っ気ない返事をすると、予想外の事を言い出したんです。
「マユミ超貧乏だから簡単にヤレるぜ?」
「そうなん?」
「もう地元じゃ有名でさ・・・」
同じ高校の同級生から先輩後輩まで、聞いただけで20人以上はお世話になってるらしい。
妊娠したくないからとピル飲んでるらしく、全員が生ハメ&中出し。
それでイチゴーとか酷い時はイチでヤラれてるって言ってた。
そいつはベラベラと喋りまくり、最後には「実は俺も毎月お世話になっててさ」とか言ってた。
子供産んでるくせにシマリは抜群で、フェラも最高なんだってさ。
命令したら勝手に腰振ってるから、最高のダッチワイフだとか笑ってた。
吐き気すら覚えてきた俺は、用事があるからとその場から離れようとした。
その時そいつはマユミが働いている店の場所を教えてきた。
いかねーし!と捨て台詞を吐いてその場を離れたが、頭の中はマユミの事で一杯だった。
用事が終わって2日目の夜、俺は自然とマユミが働く店へ向かってた。
扉を開けてマユミと目があった瞬間、付き合ってた当時の記憶が蘇った。
マユミは初めこそ笑顔だったが、俺を見た瞬間に顔が凍り付いてたっけ。
振り向きながら「いらっしゃ・・・・」みたいな。
昔からの知り合いだとママに言って、マユミを隣に座らせた。
まぁ他に2人組のオヤジしか客はいなかったしね。
互いに何から喋って良いのか分からない状態で、しばらくは無言が続いた。
沈黙を破ったのはマユミだった。
「どうしたの?何か用事?」
「ん、まぁ~ね」
「聞いたよ~●●で働いてるんだって?凄いねぇ!」
「凄かねぇ~よ、大学じゃ落ちこぼれ出し」
「えぇ~~そうなのぉ?アタシなんかじゃ想像できない世界だよ」
「つーかお前は何してんだよ」
「アタシ?今はシングルマザーやってるんだ」
「実家に帰ればイイじゃんかよ」
「大学は入れなくてオヤジに勘当されちゃったんだよね」
そりゃそうだろうって思った。
マユミのオヤジさんは銀行員で、見たまんまザ!真面目!って感じだし。
なんか表面的な会話が続いて、気が付けば1時間以上も世間話をしてた。
聞けば聞くほど居た堪れない気分になって、限界になってきたから帰ろうと思ったんだ。
「じゃそろそろ俺帰るわ。明日戻らなきゃだし」
「そっか・・」
〆てもらってお釣り待ってると、マユミが俯きながら言ってきたわけです。
「今日これから時間ない?」
「ん?別に無くは無いけど」
「じゃ呑みに行こうよ」
「店はどうすんだよ」
「大丈夫、22時になったら他の子も来るし」
つづく
コメント