調子にのってもう一度。
そしてその時も恭子は確実に喘いだ。
今度は少し長めに、しかも私の首筋に唇をあてながら。
ダメだ。調子に乗って会社を首になったら笑えない。
私は正気に戻り、恭子に聞いた。
『サンクスから5分は歩いたけど、もうこの辺じゃない?』
『んあぁ...赤いベンツがあって...大きい気がある家...』
それはちょっと先にあった。
家の前に着くと赤いベンツがある。
『着いたよ』
わたしはしゃがみ、恭子を立たせた。
そして鍵をバッグの中から見つけて、家の扉を開く。
思っていた以上の豪邸である。
こんな家に住みながら、派遣社員として働くなんて...
そう思いながら、私は玄関に恭子を座らせた。
家に上がるわけにはいかない。
『じゃ、私はこれで帰りますよ。大丈夫ですか?』
手を離した瞬間、バタンと座ったまま横に倒れてしまった。
勘弁してくれよ...
私の背中で揺らし過ぎたのか、着ていたシャツが乱れている。
もう完全に、胸元の隙間から、白いブラジャーが見えている。
私は靴を脱がせて、恭子の腕を肩にまわした。
そして恐らく居間があるだろう、突き当りの部屋の扉を開けた。
そこにはやはり豪華なソファーがあり、大きなテレビや机があった。
典型的な金持ちの家。
私は恭子をソファーに寝かせた。
そしてメモ帳を取り出し、手紙を書いた。
中島です。
だいぶ酔ってらっしゃったので、ソファーまで運びました。
玄関の鍵は閉めて、表の郵便ポストに入れておきます。
私は静かに家を出て、来た道を1人で歩いた。
タバコに火をつけ、さっきまでの事を思い出す。
思いがけない収穫だった。
接待も悪いもんじゃない。
ニヤニヤしながら、恭子の巨乳やお尻、喘ぎ声を思い出していた。
つづく。
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