どのくらい経った頃だったか分からないけど、ガラガラと窓の開く音で目が覚めました。
ベランダを見るとウチの窓は少しだけ開いたまま。
あぁ～隣かぁ～と思っていると、今度は確実に耳を疑う声を聞いたんです。
「駄目よ、見えちゃうじゃない」
「平気だよ、顔出さなきゃ見えないだろ」
「下の人に聞こえちゃうから」
「その方が興奮するんだろ」
「ばかぁ、そんな事無いもん、だめっ、もう許して」
ほんの数メートル離れた所から、そんな感じの会話が聞こえてきたんです。
もう高熱で･･･とかいう話じゃ無く、完全に聞こえていました。
しかも時々パンパンパンパンと肉のぶつかり合う音まで聞こえてくる。
その度に女の「むぅぅーっ！んぅぅーっ！」という唸り声までも。
完璧に隣で奥さんと誰かがセックスしてんじゃん！
そう思ったらどうして良いのか分からなくなりました。
だって先輩は会社にいるわけで、相手は浮気相手とかになるでしょ。
変にオロオロしちゃったが、しばらくすると急激に怒りが込み上げてきました。
俺はこんなに辛いのに、あのクソ生意気な女が気持ち良くて喘ぎまくってる･･･って。
10分以上も真昼間からベランダでセックスなんてしやがって。
思わず俺はレコーダーを手に取り、隣から聞こえる会話を録音した。
見えないだろうと思って、より聞こえるよう外に腕を伸ばして録音した。
それを知らずに隣では卑猥な事を言いまくってて、オマンコとか言いまくってた。
５～６分録音した頃やっと室内に移動したみたいだったので、録音はそこで終了した。
聞いてみると音量を上げればやっと聞こえるかな程度だったが、すぐにPCを立ち上げて音源を移動させておいた。
室内に移動してからも、隣からは喘ぎ声がさく裂してた。
今がチャンスだ！と思った俺は、勢い良く玄関から出て行って、隣のドアをゴンゴン叩いた。
インターフォンも鳴らしまくっていると、「どちらさんですか？」という声。
「隣の・・・ですけど！ちょっとイイっすか？」
「えっ？えっ？？」
「え？じゃなくて、ちょっとイイっすかね？」
立場は俺の方が絶対に上だという確信があったせいか、いつになく強気になれた。
何度目かの応答でやっと玄関のドアが開いた。
いつもの私服姿の奥さんが、髪を撫でながら顔を出してきた。
その目はもう怯えまくり。
「今日会社は？」
少し震えたような声で俺に尋ねてきた。
「高熱で休んだんですけどね、もうちょっと静かにしてもらえません？」
「えっっ？！あっ･･うんうん」
怯えまくってる顔を見たら、日頃のうっ憤を晴らしたくなってきた俺。
「旦那は仕事してるのに、真昼間っから浮気とはねぇ～」
「ちょっとっ･･何言ってんの？」
「さっきから盛りの付いた猫みたいに聞こえてるんですよ、俺は寝たいのに五月蠅くて眠れもしない。ベランダであんな事されちゃ五月蠅いんですよね」
「････」驚愕の表情の奥さんは無言。
「浮気するなら他でやったら？自宅に浮気相手連れ込んでバカ過ぎでしょ」
「ちょっと待って！ね？待って！」
「別にどーでもイイんで、静かにしてくれよ、分かった？」
「あ、うん、静かにするから、ごめんね？ご免なさい」
スカーッとしましたよ。
いつもの性悪で生意気な女が、怯えて媚びるような表情をしてたんですから。
部屋に戻ると隣からは声は聞こえなくなりました。
スッキリした半面また具合も悪くなってきて、そのまま爆睡してしまいました。
インターフォンで起こされたのは18時ぐらいでした。
出てみると隣のメス豚で、「ちょっと･･･話があるから･･･」とか言ってきた。
だから「俺は高熱が出てて具合が最悪なの！今度にしてくれよ！」と怒鳴ってやった。
その日の夜、隣の先輩が妙な顔をしてオジヤとポカリを持って来てくれた。
奥さんが持って行けってさ！とか言ってたと思う。
あぁ～スンマセン･･･と受け取ったが、そのまま食べずに捨てたｗ
次の日内科に行って、復活したのは3日後。
先輩は「ウチのカミさんがお前の事心配してたぞ」とか言ってて笑いそうになった。
アンタの知らない所で、あの女はセックスしまくってんだぞって言いたかったなぁ。
元気になってから数日後、たしか次の週の土曜日の昼、またもや奥さんが訪ねてきた。
もうその頃には録音した音源を加工してて、声を鮮明にする加工してたんです。
声だけ聞けばヌケるなぁ～っていうノリで。
先輩は車を洗いに行ったと言い、やっぱりあの日の事は内密に･･･という話。
毎晩のように加工した音源を聞いてたから、奥さん見てたらゾクゾクしてきてた。
この顔であんな卑猥な事を言ってたんだよな～とか思いながら話を聞いてたわけ。
「お願いだから言わないで」と懇願してくる。
「知れたら離婚だろうね、しかも慰謝料付きかぁ～」
「だからお願い！お願いします」
「そういえばさ、俺ベランダの声録音してるんだよｗ」
「え･･･うそ･･･」この時はまさに放心状態って顔してたｗ
「マジで、音を鮮明にしてみたら普通に聞けるよ？聞いてみる？」
「あ･･･お願いします！誰にも言わないで下さい！」
「どうしよっかぁ～今まで散々イジメられてるしｗ」
「そんな･･･あぁ･･･どうしよう･･･お願いしますぅぅ･･･」
「アンタの旦那にもイジメられてるし、俺的には最高のネタだもんな」
「・・・・」
「旦那も会社い辛くなるかもな、アンタは慰謝料でパンパンだｗ」
「・・・・」
「でもイイじゃん？浮気相手と結婚しちゃえば？ｗ」
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